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ハイキングや花見にうってつけ!等々力渓谷の歩き方をご紹介!

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等々力渓谷とは

ここでご紹介するおでかけスポットは東京都世田谷区にある「等々力渓谷公園」です。国分寺崖線の最南端に位置する谷沢川(やざわがわ)で構成された東京23区唯一の渓谷で、東京を代表する自然地理的名勝です。都内にいながら大自然を感じることができ、自然に癒されたい人やリフレッシュしたい人にはうってつけの場所です。

夏でもひんやりとした渓谷内では、川のせせらぎや野鳥のさえずりが聞こえ、至る所から水が湧き出ている様子を見ることができます。世田谷区といえば閑静な高級住宅街というイメージがありますが、ここに来ると思わず都内にいることを忘れてしまいそうです。

等々力渓谷は昭和8年(1933年)に国から風致公園として指定され、昭和49年(1947年)には東京都世田谷区が渓谷の河川と斜面の一部を風致公園として開園しました。渓谷一帯の3.5ヘクタールの区域は平成11年3月に東京都文化財保護条例によって「名勝」の文化財指定を受けています。

渓谷の全長は約1kmなので、軽く散歩をしながら自然と触れ合いたいという人や犬の散歩には長すぎず短すぎずのちょうどいい距離です。秋には紅葉、春には桜が楽しめるので、お花見や紅葉狩りにもピッタリです。本格的な登山とは違うので、普段出かけるようなカジュアルな服装で行っても問題ありません。

自然だけではなく、等々力渓谷3号横穴、稚児大師御影堂、等々力不動尊、日本庭園・書院など武蔵野の歴史を感じさせるスポットや見どころもあるので、散策だけではなく、デートや家族でのおでかけにもおすすめです。実際に見学に行ったときはカップルや小さい子供連れの家族が結構いました。

なお、この等々力渓谷公園は国分寺崖線周辺を歩いて楽しむ散策ルートである「おもいはせの路」の一部に組み込まれています。「おもいはせ」とは「歴史におもいをはせる」という意味からきています。

この路にはその名の通り古墳や神社仏閣など歴史を感じさせるスポットが多数あり、古代から現代までの様々な顔を見せます。全長は6.7kmとかなり長めですが、公園や美術館などもコースに組み込まれているので、時間と興味があればこちらのほうを散策してみるのもいいかもしれません。

等々力渓谷公園へのアクセス

等々力渓谷は東急大井町線の「等々力」駅から徒歩3分程の場所にあります。渋谷から20分、横浜から30分で行けるので、アクセスしやすいスポットです。バスで行くのであれば、東急バスもしくは都営バスの「等々力」駅で下車し、徒歩3分です。

周囲に駐車場がいくつかあるので車で行くことも可能です。駐車場によって料金が変わりますが、後述する等々力不動尊の駐車場であれば無料で使用できます。

等々力渓谷の見どころ

ここからは等々力渓谷公園の主な見どころを紹介していきます。

入口、ゴルフ橋

等々力駅南口から目黒通りを南に向かって少し歩き、スパーマーケットの角を右に曲がるとすぐに等々力渓谷への入口が姿を現します。

入口の石段を下りて渓谷に入ります。

石段を下りたら、すぐ上を見上げると「ゴルフ橋」という真っ赤なアーチ鋼橋が架かっています。昭和の初め頃、旧野毛に東急電鉄が開発した約8ヘクタールという広大なゴルフ場があったことに由来しています。

以前は木製だったようですが、昭和36年(1961年)に現在の姿になったとのことです。単なる橋とは言え、下から見上げるとなかなか存在感があります。

渓谷内の散策

渓谷内に入るとそこにはうっそうとした樹林と渓谷美の世界が広がっています。渓谷内には谷沢川に沿う形で散策路が設置してあり、自然を眺めながら散歩していくことができます。

谷沢川が流れる様子を間近で見れる一段低くなった道もありますが、川に入っての水遊びなどはできないようです。

ところどころ狭い道もあるので、小さい子供連れの場合は要注意です。

台地と谷との標高差は約10メートルあります。斜面を見ると武蔵野台地を形作っている地層の様子がわかります。武蔵野台地の地層は上から表土、東京軽石層、ローム層、武蔵野粘土層、武蔵野礫層、渋谷粘土層、高津互層の順にほぼ水平に堆積しており、武蔵野礫層と渋谷粘土層の間からは湧水が多く見られます。

渓谷の斜面にはケヤキ、シラカシ、コナラ、ヤマザクラ、イロハカエデといった武蔵野を代表する樹木が生い茂っており、湧水が溜る場所には常緑シダ類のような湿性植物も繁殖しています。

谷沢川は東京都世田谷区の用賀あたりを水源とし、南に向かって流れています。等々力駅付近から渓谷の様相を呈しはじめ、渓谷内でのちにご紹介する不動の滝の水と合わさり、最終的に多摩川と丸子川に流れていきます。

平成6年(1994年)には谷沢川の水量確保のため、都内を流れる仙川の水を浄化して谷沢川へ導水する作業が開始されました。

きれいな水が谷沢川に流れ込んだ結果、水質改善が行われ、現在はゴルフ橋から下流に行くにしたがって水質が良くなっています。

等々力渓谷内には約30か所の湧水ポイントがあり、湧水の一部は窪地に集まって湿地を形成しています。谷沢川に流れ込む湧水も川の水質改善や水量の維持に大きな役割を果たしています。ちなみに、等々力渓谷の湧水は平成15年(2003年)に東京都から「東京の名湧水57選」に選定されました。

谷沢川の流路が整備され小道が設けられるのは昭和5年から13年にかけてですが、それ以前は渓谷内に人が立ち入ることは稀で、鳥類をはじめイタチ、キツネなどの小獣類、各種昆虫類の宝庫であったそうです。

現在でも渓谷内ではウグイス、メジロ、ムクドリ、ヒヨドリ、キジバトといった様々な野鳥の姿を見ることができます。このあたり一帯は世田谷区の鳥獣保護区にも指定されています。

横穴墓群

入口から300メートルほど歩くと、渓谷の東側側面に「等々力渓谷3号横穴」があります。横穴とは横穴墓とも言われる古墳時代の墓の一種です。等々力渓谷の周辺では野毛大塚や御岳山古、狐塚といった古墳群が造られた後の古墳時代から奈良時代(7~8世紀)にかけて横穴群が造られるようになりました。

現在6基以上の横穴が発見されていて、その中でも昭和48年(1973年)に発見された3号横穴は典型的な横穴墓の形態を留めているうえに、埋葬人骨や副埋葬品の状態も良かったことから保存措置が講じられたそうです。

谷間の崖地に横方向に穴を掘って造られており、内部は徳利を半分に割ったような形になっています。奥行は13メートルもあります。玄室(遺体の安置場所)と羨道からなる墓室と、これに至る墓道に分かれていて、この間には凝灰岩でできた羨門があります。

河原石が敷き詰められている玄室の床には3体の人骨が安置されていたそうです。一緒に出土した平瓶、横瓶といった土器類や刀子、金銅製の耳環などの副葬品が豊富であったため、等々力周辺を治めていた有力者の人骨と推定されています。

1号横穴、2号横穴もありますが、これらは場所を示す標識のみです。 3号横穴のように完全な形で保存されていないようです。

等々力の歴史を感じるスポットでした。

稚児大師御影堂と不動の滝

等々力渓谷横穴からさらに南に歩いていくと「稚児大師御影堂」があります。お堂の中には稚児大師が手を合わせて鎮座している像があります。稚児大師とは弘法大師の幼い時の呼び名です。お堂の付近には稚児大師の説明が書かれている板看板が立っていました。

稚児大師が生きていた時代、大学は高位の貴族の師弟が官僚になるためのものであったそうです。そんななか稚児大師は庶民の誰もが学べるような、庶民のための大学である「綜芸種智院」を創設しました。

ここでは、様々な学問、技術、文学、芸術、思想が広く学ばれたそうです。月謝もなく先生から学生まで宿舎も完備して給食付であったとのことです。

稚児大師御影堂の近くには「御手水場」があります。ここから流れ出る水で手や口を清めるようです。ただ、見学に行ったとき水は流れていませんでした。

付近にはこれとは別に湧き水が流れ出る場所があります。かつては地元の住民がこの水場まで湧き水を汲みに来ていたそうなのですが、今回見学に行ったときは、ここも水は出ていませんでした。水質もよく、そのまま飲めたそうです。

稚児大師御影堂のすぐ側には等々力不動尊に通じる「りけんの橋」があります。

この「りけんの橋」を渡ると目の前にあらわれるのが「不動の滝」です。等々力不動尊の開創時からある滝で、古来から今日までこの滝に打たれる滝行を行う人が全国各地から訪れます。一説によると、地名の「等々力」は、この滝が轟く音からきているそうです。中央の上部には不動明王像が立っているのがわかります。

不動の滝の向かって左側には稲荷大明神と不動明王が祀られています。

不動の滝の向かって右側には「雪月花」という茶屋があります。ここでは、くずもち、おしるこ、あんみつ、抹茶、甘酒などが食べられます。夏はところてんやかき氷にラムネなんかも用意されるそうです。渓谷の散策と等々力不動尊参拝との合間に一息入れるのにちょうどいいですね。

店の横にある池には鯉が泳いでいて、和の雰囲気を醸し出しています。

そしてこの雪月花の横にある石段を上がった先にあるのが等々力不動尊の本殿です。

等々力不動尊

等々力不動尊は平安時代の末期(1100年頃)、真言宗の中興の祖である興教大師覚鑁上人が夢のお告げにより開いた霊場です。正式名称は「瀧轟山 満願寺別院 明王院 等々力不動尊」となります。

ある時、興教大師は信心する役之行者作の御不動様と夢で出会い、関東に結縁の地があると言われました。

そこで、興教大師はその御不動様を背負い、関東の地に赴くと、夢に出てきたものと同じ渓谷を見つけました。興教大師がその渓谷にある岩を杖で突くと、そこから滝が流れ出てきたそうです。その地に御不動安置したのが等々力不動尊の始まりで、岩から流れ出た滝が渓谷内にある「不動の滝」です。

本殿へは渓谷から石段を上がって行くルートもありますが、正面にある山門からでも中に入ることができます。山門は江戸時代のもので、平安時代末に開創された真言宗智山派のお寺「満願寺」から移築されたのだそうです。ちなみにこの満願寺も等々力駅から徒歩5分ほどの場所にあります。

等々力不動尊では大日如来の化身ともいわれる不動明王が祀られています。関東三十六不動に選ばれており、東京・神奈川に点在する玉川八十八ヶ所霊場の一つでもあります。

本殿中央には線香をくべる香炉があります。火をつけた線香を香炉に立てたら、手を合わせて心の中でお不動様に願い事をしてみました。時間が経つと、線香に「等々力不動尊」という文字が出てきます。


本堂では御護摩供を受けることもできます。境内の札所で、備え付けの⽤紙にお願いごとなど必要事項を記⼊し、御護摩料を添えて申し込みます。御本尊のお不動さまに合掌し、願いごとの成就を祈ります。

等々力不動尊は桜の名所でもあり、境内ではソメイヨシノやウコンザクラ、シダレザクラなど約100本の桜を毎年見ることができます。お参りだけではなく、渓谷に咲く満開の桜を見下ろしながらのお花見を楽しむことができます。花まつりや十月大祭といった年中行事も開催されています。

日本庭園・書院

渓谷の南端、ちょうど谷沢川を挟んで等々力不動尊の反対側にある見どころスポットが昭和48年(1973年)に著名な造園家によって作庭された「日本庭園・書院」です。当時のままの姿で保存されている園内には池、流れ、階段園路、石灯籠などが配置されており、クスノキ、シダレザクラ、アカマツ、クマザサといった日本庭園らしい植物も植えられています。

また、竹林やみかん畑もあり、地域の等々力渓谷保存会が主催する、子供たちによるたけのこ掘り体験やミカン狩り体験が開催されています。

園内に植えられてあるモウソウチクという竹は、たけのこが大型・肉厚でやわらかく、えぐみが少ないため特に食用にむいているそうです。

日本庭園への入口は三か所あります。竹林とみかん畑はそのうちの一つである「かぶき門」を入ってすぐの場所にあります。下の写真はかぶき門です。風情があっていいですね。

別の入り口である正門から入ってすぐの場所には、日当たりの良い芝生広場があるので、休憩にも利用できます。

そしてその芝生広場の隣にあるのが書院です。この書院は昭和36年に建築された建物で、こちらも当時の姿のまま保存されています。一般開放されていて、中でお茶を飲むことができます。

なお、この日本庭園はいつでも入園できるというわけではありません。開園時間は午前9時~午後5時(3月~10月)、午前9時~午後4時30分(11月~2月)となっています。年末年始(12月29日~1月3日)も休園です。

野毛大塚古墳

等々力渓谷の周囲にも見どころがあります。そのうちの一つが東京都指定史跡に指定されている「野毛大塚古墳」です。渓谷から徒歩4分程度の場所にある玉川野毛町公園の敷地内にあります。全長約82メートル、高さ10メートルの帆立貝式の前方後円墳で、周囲には馬蹄形の周濠が掘られています。その周濠も含めると全長104メートルほどになります。

墳丘は三段で構築されていて、全体が川原石で覆われています。円筒埴輪がそれぞれの段にめぐらされています。草に覆われている部分も多いですが、一番下の段はむき出しの川原石が見えます。

階段が設置されており、頂上まで上ることができます。

野毛大塚古墳は関東地方の中期古墳文化を代表する古墳で、5世紀前半に築造されたもののようです。出土した多量の武器・武具類、石製模造品から南武蔵の有力な首長の墓であると推測されています。下の写真は後円部の頂上の様子です。

頂上には4基の埋葬施設があり、中央には粘土に包まれた割竹形木棺、南東部側には箱式石棺、北西側に2は基の箱形木棺がそれぞれ納められています。ここからは、甲冑、刀剣、鉄鏃などの武器・防具類や鉄鎌、銅鏡、銅釧、玉類、石製模造品、竪櫛などが出土したそうです。

等々力渓谷の周辺にはこの野毛大塚のほかにも御岳山古墳や狐塚古墳という別の古墳もあります。渓谷からは少し離れた場所にありますが、渓谷散策や等々力不動尊参拝のついでに訪れてみるのもいいかもしれません。

<スポット情報1>
名称: 等々力渓谷公園
所在地: 東京都世田谷区等々力1丁目22番、2丁目37から38番外

アクセス
【電車】
東急大井町線「等々力駅」下車徒歩3分
【バス】
東急バス、都営バス「等々力」下車徒歩5分

日本庭園区域の開園時間

  • 午前9時~午後5時(3月~10月)
  • 午前9時~午後4時30分(11月~2月)
  • 年末年始休園(12月29日~1月3日)

問い合わせ先:03-3704-4972(玉川公園管理事務所)

公式サイト( 世田谷区ホームページ
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/012/015/001/004/d00004247.html

<スポット情報2>
名称: 等々力不動尊(真言宗智山派)明王院
所在地: 東京都世田谷区等々力1丁目22ー47

アクセス
【電車】
東急⼤井町線「等々⼒」駅下⾞ 南へ徒歩8分
【バス】
等01系統 等々⼒不動尊下⾞ 徒歩1分

営業時間

  • 札所は8:00過ぎから16:30まで
  • 山門は常時開扉してあるので、いつでも参拝が可能
  • 年中無休

問い合わせ先:03-3701-5405

公式サイト( 満願寺 等々力不動尊

https://www.manganji.or.jp/

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