
ここでご紹介するお出かけスポットは東京競馬場です。ちなみに、はじめに断っておきますと、このサイトの管理人は競馬に関しては超がつくほどのド素人です。競馬について知っている事といえば
- 3連単、3連複という馬券の買い方がある
- G1というレースがあり、菊花賞、有馬記念、エリザベス女王杯などがそれに含まれる。
- ディープインパクト、ナリタブライアン、マヤノトップガン、キタサンブラックという名馬がいる(いた)。
がほぼ全てです。実際に馬券を買ったこともなければ、見たこともありません。 当然ながら競馬場に行ったこともありません。
一時期、競馬漫画の「みどりのマキバオー」や「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」などを読んでた友人から、「競馬をやってみないか」と熱心に勧められたことがあるのですが、気が進まず結局これまで一度もやらずに現在に至っています。
なので、この記事は「もしも競馬のことを全く知らない素人が競馬場に行ってみたら・・・」という視点でお読みいただければ幸いです。
実際に東京競馬場に行ってみて一番最初に感じたことは、思っていた以上に敷地が広ということです。都心にある大学のキャンパスくらいの広さはあるのではないでしょうか。
この時は京王線の「府中競馬正門前駅」 から行きましたが、他にもJR「府中本町駅」、 京王線「東府中駅」、西部線「是政駅」の3駅からいずれも徒歩10分以内で行くことができます。つまり、4つの駅に隣接するほど広い敷地だということです。
その次に驚いたのが、施設やイベントの多さです。敷地内にはレース場だけではなく、乗馬センター、競馬記念館、公園、日本庭園などがあります。イベントもバーベキュー、体験乗馬、アトラクションホースショー、馬とのふれあい、馬車の運行などが開催されており、競馬以外の楽しみも数多く提供されています。
それから、雑多な人達がいることにも驚きました。これまで競馬場にいるのは、野球帽をかぶり、赤鉛筆を耳にさしたオジサンばかりという先入観がありましたが、まったくそんなことはありません。もちろんそういう人たちもいますが、家族連れや、夫婦・カップルなども普通にいます。
普通に競馬目当てで来ている人、敷地内の公園に設置された海賊船に乗って遊ぶ子供たち、乗馬をしに来ている人、いろいろです。上半身裸で日光浴をしている人なんかもいました。
そんなわけで、当初のイメージとはかなり異なる場所のようです。
フジビュースタンドとメモリアルスタンド
まずはじめに、フジビュースタンドとメモリアルスタンドという建物に行ってみました。主にレースを観戦する建物のようです。

館内の様子で印象的だったのは、床にビニールシートを敷いて場所取りをしている人たちがあちらこちらにいた点です。ここがもし公園などの芝生がある屋外であればビニールシートを敷いて座っている人が多くても、それほど違和感を感じなかったと思います。
しかし、建物の中で、床にビニールシートを敷いて場所取りをしている人はあまり見たことがありません。4~5人の男たちが地面に敷いたビニールシートの上に円形に座り、黙々と競馬新聞を読んでいる図は、他ではなかなか見られない不思議な光景でした。
予想の仕方も人それぞれのようです。椅子に座り目をつむってじっと音声を聞いている人、競馬新聞に赤鉛筆で印を付けている人、自作のノートにびっしりと文字を書き、何種類もの蛍光ペンで色分けをしている人、といった感じです。入口付近には予想屋もいました。
さらにレースの観戦方法も様々です。屋外の席で直接観戦するもよし、館内のあちこちに設置してあるモニターで観戦するのもよし、大迫力の巨大スクリーンで観戦するのもよし、です。 団体客のみが対象となりますが、ビール飲み放題付きの快適ゲストハウスで観戦するプランも用意されています。
それから、競馬場である以上は馬券を買う券売機がたくさんあるのは当たり前なのですが、コンビニ、カフェ、飲食店といった店の数がとにかく多かったです。アルコールもOKなので、カクテルやクラフトビール、ウイスキーなど種類も充実していました。水やお茶はフリードリンクなので、無料でいくらでも飲めます。
食事も和・洋・中・軽食なんでもあります。ケンタッキー、吉野家、ココイチ、てんやなどのチェーン店から、ホテルオークラのような本格的なレストランまで数多くあります。
後でパンフレットで確かめたところ、敷地内に80店以上も飲食店があるようです。
「ターフィーショップ」というお土産屋もありました。ここでは、競走馬のぬいぐるみや競馬関連の書籍が販売されていました。
競馬にまつわる豆知識を紹介するちょっとした展示物もありました。その展示物の一つによると、競馬は現在、世界各国で行われていますが、平地競争が開催されている世界50か国のなかで年間レース数が1万を超えている国はアメリカ(42,975)、オーストラリア(19,534)、日本(15,992)の3か国だけです。日本はかなり競馬が盛んな国のようですね。

フジビュースタンドの横にはパドックがあります。パドックという名前は聞いたことがありますが、何に使用する設備なのかまでは知りませんでした。一見したところミニレースが開催される場所か、競走馬が準備運動をする場所のどちらかだと思いました。

しかし、後で調べたところ、どうやらこれからレースに出場する馬を下見するために用意された場所のようです。 ここを厩務員にひかれた競走馬が周回するのですが、馬券を買う人はそれを見ながら、馬の仕上がり具合やコンディションをチェックして、予想に役立てるのだそうです。
JRA競馬博物館
京王線東府中駅から近い東門の側には、「JRA競馬博物館」があります。競馬の魅力を様々な角度から紹介するアミューズメント・ミュージアムです。

館内は2階まであり、1階には巨大スクリーンが設置してある「 馬の学び舎ミュージアム・ホール 」がありました。

ここでは、「ジョッキーへの道~騎手という仕事~」という企画展が開催されていました。競馬の騎手になるための道のりや競馬学校のカリキュラム、調教師のインタビューなどが紹介されています。騎乗訓練用の木馬も展示してありました。

また、1階には撮影禁止エリアがあります。そこには歴代の殿堂入りした名馬や騎手を紹介する展示がありました。オグリキャップ、ナリタブライアン、ディープインパクトなども紹介されています。
2階には展示室が3つあります。1つ目の展示室は競馬の歴史を学ぶことができる内容となっています。日本だけではなく、欧米を中心とする世界各国の競馬の歴史が紹介されています。

結構本格的な展示内容で、普通に勉強になりました。近代競馬の発祥がイギリスだということは知っていましたが、非常に歴史のあるものだと、この時はじめて知りました。展示の内容で印象的だったものを一部ご紹介します。
- 日本の競馬は皇室とも長いかかわりがある
- 競馬は紀元前1000年頃からすでに行われていた
- イギリスでは貴族のスポーツとして狩猟とともに盛んだった
- 掛け金を集中して的中者に配当金を分配するという現在の制度はフランスで生まれた
- 第一次世界大戦後、敵意の解消を目的として外国馬の出走制限を解除した「凱旋門賞」というレースがある
2つ目の展示室では競馬運営の仕組みや競走馬の血統などを紹介しています。 過去の名馬・重賞競走ビデオが鑑賞できるコーナーもありました。
体験型の展示として、JRAが実際のレースで使用している発馬機があります。レーススタートの瞬間が体験できるというものです。せっかくなので、 この発馬機を体験してみました。

馬1頭がやっと入れるくらいの狭いスペースに競走馬の模型があり、これに跨ると、発走委員(スターター)が合図をしてくれます。その合図に従って、目の前のゲートが開くという仕組みです。
跨ってみると、馬の体の厚みや目線の高さなどがわかります。普段乗り慣れている自転車や車よりも高く、だいたい大人に肩車された時と同じ高さになるそうです。
かつて映画でスーパーマンを演じたクリストファー・リーヴという俳優は、乗馬中に落馬し、脊髄損傷という大けがを負いましたが、この高さから落ちたら確かにひとたまりもないだろうなと思いました。
しかし、それと同時にこの高さでレース場を風を切って走ることができたら、さぞかし気持ちいいだろうなとも感じました。
なお、2階には展示室がもう一つありますが、この時は使用していませんでした。
いかがでしたでしょうか。ここでは、フジビュースタンドとメモリアルスタンド、JRA競馬博物館をご紹介しましたが、他にも見どころはたくさんあります。
東京競馬場は純粋に競馬というギャンブルをしに来ている人とテーマパークとして遊びに来ている人が共存している場所でした。そういう意味では独特な場所だったと思います。
デートスポットになりうるかは微妙なところですが、 少なくとも「馬が死ぬほど嫌いで、見るのも苦痛」というような人でなければ、競馬やギャンブルに興味がなかったとしても十分に楽しめる場所です。
今回は馬券は買いませんでしたが、次に行く機会があったら、購入してみようと思います。
<スポット情報>
名称: 東京競馬場
所在地:東京都府中市日吉町1-1
電話番号:042-363-3141
アクセス:
・京王線「府中競馬正門前駅」から専用歩道橋にて正門まで徒歩約2分
・京王線「東府中駅」南口から東門まで徒歩約10分
・JR武蔵野線/南武線「府中本町駅」臨時改札口から専用歩道橋にて西門まで徒歩約5分
・西武線「是政駅」から南門まで徒歩約10分